②テキ屋でバイトしたらモテ期到来した話
なんだかんだありまして四人で三店舗を運営する事に
金髪は中学三年生
言葉づかいなどしっかりとした体育会系
年下とは思えない
オタクは24才の陰キャ
店始める前からビビッちゃって戦力外
とりあえずJくんはリング焼き
金髪はサメ釣りくじ
オタクはフランク
私はその三店舗の忙しい所をフォローしたり
休憩の為の入れ替わりという
僕たちながら立派な作戦を立てました
そして折角立てた作戦も虚しく
一回目のトイレ休憩でオタクは逃げました
三人で三店舗をまわすてんてこ舞い状態
とにかく忙しい
Jくんは器用なので本領発揮
すらすらと客を捌きます
金髪も負けずと手際が良い
私も一生懸命やっちゃいます
そんなふうに必死に仕事をしていると店の列とは別に、女の子がこっちを見てニヤニヤと笑っているのです
人がごった返しているので居場所がなく、そこに居るのかと思っていたら女の子から質問責めが
「名前なんて言うん?」「地元どこ?」「何時に終わる?」「遊びに行こうよ!」
初めはウザイと思っていました
フランクフルトを買うお客さまの邪魔になるといけないので屋台の後ろへ行ってもらいました
それでもどんどん女の子は溜まっていくのです
最終的には料理が得意そうな積極性のある女の子に店を任せて休憩したり、違う屋台へ行ったりして楽しんでいました
時間は21:30を越えると人はまばらに
適当に片付けをしているとおじさんが帰ってきました
「おーなんやこいつらナンパしたんか?
まーええけど
あれ?ブタは?(オタク24才)飛んだ?
まーええけど」
と言って僕らにしわくちゃな一万円札を二枚づつくれました
駅まで送ってくれるとおじさんは言いましたが丁寧に断り
明日もここに15:00に来るようにとだけ告げて売上袋を持って帰って行きました
僕らは残っている女の子達、全員と居酒屋へ大移動して飲み明し(20年以上前の話です)
そのうちの気に入った女の子の家に泊まりました
しかもそれが三日間続いたのです
正にモテ期とはこの事だなと思いました
テキ屋が合っていたのか
一生懸命だったからか
土地柄か
理由はよくわかりませんが刺激的な高校一年の冬でした
モテ期体験にはテキ屋がオススメです
ちなみに二日目の日当は一万五千円で
三日目は一万円でした
賢いおじさんや
知らない事を知れた素敵な三日間でした
おしまい