takaki2021’s blog

普通がキライ 倒れるなら前へ

やめられない手癖の悪さ ①

この話は10年以上前の実話です

犯罪を助長するものではありません

 

子供の頃からの癖は

大人になってからも治らないと言いますが

そうだと思った話を書きます

 

私の知り合いにK君という子がいます

 

彼の生い立ちは、幼少期に両親が離婚

K君と弟は母方に引き取られ、家族3人で貧しい生活を送ってきました

 

お母様は朝から晩まで身を粉にして働き

幼い2人を何とか腹一杯にしてあげようと

ギリギリの生活をしていました

 

小学生になったK君は初めて犯罪に手を染めることになるのです

 

家族3人で行った近所のスーパー

お母様は家計のやりくりの為、なるべくお値打ちな物を狙って買い物をしている

K君は何気なしにお菓子コーナーを通ると

そこにはテレビCMでよく見るお菓子が

粉1と粉2を水で練って食べるお菓子

練れば練るほど色が変わる、あのお菓子

 

現物を見るのは初めてで

テレビで見た物が目の前にあったのは衝撃だったそう

母親にねだっても買ってもらえないのは分かっているし、何せ自分の家が貧乏だという事は知っている

ねだることすら許されなかったと

 

自分がそのお菓子を食べてみたいという願望は勿論あったけど、弟に食べさせてあげたかったという気持ちの方が強かった

 

K君は小さな手に、大きなお菓子を掴み

人の目が少ない通路へ移動し

歩きながら服を捲り

おへその辺りに隠し

パンツとズボンのゴムでお菓子を挟み、固定させました

自分的には上手く隠せたと

ドキドキとワクワクが止まらなく

捕まる事よりも早く弟の喜ぶ顔が見たい気持ちでいっぱいでした

 

店を出る時も、誰からも疑われないように

悪気の無い顔を意識しながら

いつも通りの雰囲気を演出しつつ

何より母親に気付かれない様に

初の万引きを成功さました

 

初犯にしては慎重かつ大胆

100円相当の大犯罪

 

 

この事はずっと記憶に残る出来事になり、ものすごく鮮明に覚えていると

  • 世界で自分しか知らない真実
  • おへその辺りに隠した時のひんやり感
  • スーパーのレジの店員さんの顔
  • 母親のいつも通りの顔
  • 疑う事すら知らない弟の顔

 

ちなみにお菓子を作って食べた時の記憶は全く無いそうです

 

 

それから小学生、中学生でも万引きを繰り返し

どんどんスケールアップ

 

生活困窮で始めた事が、儲けを出すまでに

小型で単価の高い物を盗んで売ったり

大量に盗んで売ったりと『万引き』とはかけ離れた『窃盗』になっていくのでした

 

   やめられない手癖の悪さ②へ続くhttps://takaki2021.hatenablog.com/entry/2021/08/29/104550