眉をひそめる赤い手帳
今週のお題「手帳」
中学生の頃
忘れ物をして誰もいない教室に戻り
自分の机に行こうとすると
ふと赤い手帳が落ちているのに気づきました
誰かの忘れ物だと思い
拾おうとした瞬間
嫌な予感がしました
それは外見から見ても相当
使い込まれた姿がとても異様だったからです
怖いもの見たさで手帳を拾うと
何処かに持ち主の名前が
書いてあるだろうという理由で
適当なページをめくりました
そこには色々な人の名前がビッシリと書いてありました
手帳を落としそうになってしまうほど怪奇な文字で
とても小さい字ですがペン先は太く(0.7位)
『MEMO』の文字を上手く避けて
空白が全く無い様に書いてありました
当時6月位だったと思いますが
1月からその日までビッシリ名前が書いてありました
余りにも衝撃的だったので
手帳を元の場所に戻し
自分の忘れ物を取り
教室を出ました
手帳を見た時
何人かクラスメイトの名前がありました
そのメンバーはクラスでも
目立つ存在の子達で
どういう意味があったかは
未だに分かりませんが
嫌な予感が物語っているでしょう
私の名前は無かったですが
結局
誰の持ち物だったかは分からず終いです