金持ちの悩み③
昼休憩が終わるとKさんは何のためらいもなく、タブレットでアニメを見始めました
別にいいんですけど…
笑顔でアニメを見ているKさんの眼差しや仕草は無邪気で、なんというか、甥っ子(小学生)を見ている様で、少年らしさを感じました
つまり地球で50数年生きていても
ずっと『学生卒業』⇒『家庭』というコミュニティから出る事なく、あらゆる人と絡む事なく生きてきたので、学生時代からタイムスリップした感じなんでしょうか?
そう考えると職場で揉まれるというのは大切だなと
Kさんに仕事のやり方を教えます
本人は恐らく『話を聞く』という事が難しく何でもわかったふりをしてしまう
「出来ますか?」と聞くと喰い気味に「わかった」と即答
「ではやってみて」と言うと、ほぼ全部間違い
違う箇所を丁寧に説明するのですが、それでも違う
たぶん30秒位は話を聞いているのでしょう
それ以上は、上の空、心ここに有らず
理解していないのに「わかった」と思ってしまうのが何故なのか不思議でした
(この後の人生でこの様な『理解していないのにわかったって思っちゃう人間』と沢山出会う事になるのでした、この時の私はそれを知らない)
Kさんは笑顔で言います「これが出来なくても違うやり方で何とかなる、大丈夫でしょ」と意味不明発言
私は冷静に伝えます「この作業は会社と従業員を守る基本中の基、この作業が出来ないとうちの会社で働くことは難しい」という事を伝えました
あまりもストレートに言い過ぎたのか泣き出しそうな表情
ですが本当にこの作業が出来ないと、話にならないので話を続けます
「お金が発生している以上は仕事なので会社が求める事をしなければならない、それが働くという事、会社を儲けさせて対価報酬を貰うのがサラリーマン、だからこの作業から覚えないと無理です」
…Kさんは大粒の涙を流して泣いています
私の目を憚らず、わんわんと
『それだけ泣けたら気持ちいいだろうな』
金持ちの悩み④に続きますhttps://takaki2021.hatenablog.com/entry/2021/08/16/195050